理念と政策

宮沢コラム【平成30年 秋】

平成30年 秋

能楽教室見学に思う

能楽教室が立ち上がるということで、体験稽古会を見学させていただきました。その若手の先生と会話している中で、私から「能楽には熊野(ゆや)という演目があるようですが、熊野はこの地域の女性で、墓もあるのですよ。」と申し上げました。

熊野は、平安時代に池田(現磐田市豊田地区)に生まれた女性で、平清盛の三男である宗盛に見染められて都で愛妾となって暮らしていました。しかし、ある時、故郷の母の病の知らせを受けて暇乞いをします。季節は春、宗盛はせめて花見だけでもと清水寺での花見に熊野を伴うのですが、そこで彼女が故郷の母を想う歌を詠んだことで、宗盛も暇を許し、熊野は遠江へと帰るのでした。母を看取ったのちに、平家の滅亡を聞いた熊野は、尼となって静かに生涯を終えたということです。

「熊野の故郷は知っていたのですが、本当に墓がまだ残っているとは・・・。」と先生は言いながら、「今度の公演で熊野を舞うのですよ。せっかくなので今から舞いましょう。」とその場で演じて下さったのです。

大変貴重な経験でした。そして、遠江の歴史と文化の深さを再認識した感が致します。そして、熊野御前の墓が、能楽を志す方々が必ず訪れる「聖地」のようなものになったらいいなとも思ったひと時でした。

自由民主党 衆議院議員 宮沢ひろゆき